ゲーム

他者性と倫理コードという思い付きの残骸

なんとなく『腐り姫』を再プレイしてたら*1樹里って自分の中でヤンデレと邪悪ヒロインのボーダーにいると感じたので、感覚に理屈をつけようと思ったら、最終的にヤンデレと邪悪ヒロインの差が分かる人と分からない人がいるのは何故なのか、という問いに帰着…

新・邪悪ヒロインという可能性

去年、唯一ブックマークを貰った話題を掘り返してみる。 前にも書きましたが、もはやヤンデレも時代の最先端では無いようです。まあ、ヤンデレという言葉が物語展開の一つのパターン付けられた名称である以上、ツンデレと同じく凄まじい速度で消費されるのは…

桜井光について思うこと

桜井光のキャリアの全てをプレイしたわけではないから断言は出来ないけど、Liarsoftで出してる作品だけで、基本的な方向性は測れるとは思う。 嘘屋でのデビュー作である『ANGEL BULLET』は、一人で全編を担当してないせいもあって、今となってはパイロット版…

奈須きのこ作品に関する小話

「奈須きのこ考」なるものをチマチマ書いてたら、長くなりすぎた上に面白くないという二重苦を体験したので、話を細切れにして誤魔化す。 まあ、本当にカッチリしたノベルゲーの話を読みたい人は仮想算術の世界とかで読んでください。 さて今回の小話は、『…

「Fateは文学」をフォローしよう

遥か彼方の彼方から 「Fateは文学じゃない」という記事を読んで、実に正論だと思ってたんだけど、アクセス数上昇を目指し、言葉を弄してみる。 まあ、マジレス始めると、「文学」って何よ?という深い方向にいくらでも進めるわけですが、そんな泥沼は遠慮願…

ヤンデレブームを振り返りつつ

さてヤンデレブームも下火です。まあ、盛者必衰の理とも言うように、いつかは辿る道なわけで、それ自体は悲しむには値しません。 世間的な認知を受けて、今までは企画段階で落ちていたヤンデレ達が、日の目を見る可能性が確実に増えるだろうと考えれば、十分…

赫炎のインガノック・雑感

赫炎のインガノック ~What a beautiful people~出版社/メーカー: Liar-Soft発売日: 2007/11/22メディア: DVD-ROM購入: 1人 クリック: 126回この商品を含むブログ (14件) を見る喝采せよ。喝采せよ。 というわけで、遅れながらも『赫炎のインガノック』を全ク…

forestは文学。腐り姫は芸術。サフィズムは舷窓。

ANGELBULLET出版社/メーカー: Liar-Soft発売日: 2004/10/01メディア: DVD-ROM クリック: 33回この商品を含むブログ (10件) を見るこのタイトルながら、やっぱりは今は桜井光を押さなきゃなと思ったので。DL販売されている『ANGEL BULLET』の話を。 誉めよ…

とは言え解散してるしな。

Something Orange- ダウンロード販売は神! 上の記事を読んでて、どうしても居酒屋対談 時間のムダ 八回目を紹介したくなる。信者のサガな気もするけど、この対談好きなので、再開してくれないかなと思うんですよね。要望のメールが沢山いけば、再開も不可能…

キャラクターが病むということ・傍論

この記事なんかも、ある意味では同じことを言ってるのかなと思う。より外部的な部分から規定しないと、キャラクターは病んだりしないということ。 というよりは、キャラクターの定義の仕方を変えると、キャラクターは原則的に病んだり出来ないのかもしれない…

キャラクターが病むということ

序文でも書いてあるように、「キャラクターが病む」という言葉の意味を探ることから、キャラクターの内面性についての考察を進めます。 まず、キャラクターとは何なのだろう。日本語にすれば登場人物になるこの言葉は、日常でもしばしば使われるようになった…

キャラクターが病むということ・序文

この記事を書いた時、自分の頭にあったのは、「公」と「私」みたいな使い古された道具で、邪悪ヒロインを説明できるのではないかということだった。 つまり、その二つの区別が存在しないことが邪悪ヒロインの持つ、ある種の純真さの理由であり、そういう日常…

邪悪ヒロインという可能性

自主規制の中で、ヤンデレ達が散っていく悲しさ。まあ、弾圧すると結束が強くなるのは歴史が証明してるし、長期的に見ればヤンデレというジャンルにはプラスなのかもしれない。それ以前の大問題であるのも確かだけど。 しかし、実際に規制がかかる以上は、ヤ…

「リトバスの世界観について」への補足

よく考えると、『ONE』を未プレイな方も沢山いるわけで、説明が足りなかったと反省しています。作品レベルとしての考察は、既にとっぽい。さんがまとめてくださってるので、自分の考えだけを述べると、現実への対抗軸として存在する虚構として、「夢世界」も…

リトバスの世界観について

どういう考察を書くか悩んだ末、少し作品レベルを超えた領域に踏み込むことにしました。*1 夢世界とは何か、という問いに答えるのがこの考察の目的なんですが、その前に一つの謎を考えてみたいと思います。 夢世界全体で最大の謎は、棗恭介の存在です。八人…

来ヶ谷唯湖

色々と考えたり、他の人の考察を見たりもしたんですが、ループの発生が6月20日である理由を思いつく事ができませんでした。来ヶ谷の記憶の欠落の始まり、学校での花火、その翌日の告白、どれも順当にいけば20日前に起こる可能性のあるイベントです。 修学旅…

能美クドリャフカ

このシナリオの考察は、基本的に2chのテンプレで問題無いと思うので、筋肉エンドとクドシナリオの方向性について書こうと思います。 筋肉エンドの一番の問題点は、これを正当な世界観に入れるべきかに尽きる。来ヶ谷唯湖が真人の洗脳にかかり難いという場面…

三枝葉留佳

このシナリオの考え方は二種類あります。一つは、二木佳奈多を「双子の絆」的な概念で夢世界の例外的な存在だと捉える方法。もう一つは、夢世界の中の事象と捉えて、葉留佳の駒であるとする方法です。あまり支持されない気もしますが、後者だとして考察を進…

神北小毬

考察好きの憩いの場とでも言うべき小毬シナリオ。 困った時は「実際には小毬は知っているが、トラウマで記憶が抑圧されている。しかし、無意識下で夢世界に干渉うんぬん」で、説明がつくから実に楽です。 小毬シナリオは色々と絵本も含めて暗喩的なモチーフ…

西園美魚

これから先はネタバレします。 さて、個別考察に先んじて私の中で前提としていることを羅列しておきます。 1、夢世界は八人で形成されている。 2、八人と理樹と鈴以外の存在は、彼らによって作られたものだ。 3、修学旅行当日まで日付が進めば、必ずルー…

リトルバスターズ!

リトルバスターズ! 通常版出版社/メーカー: KEY発売日: 2007/09/28メディア: DVD-ROM購入: 4人 クリック: 131回この商品を含むブログ (70件) を見るこれで昔は鍵っ子だったんですよ。主にピークが小6なのはご愛嬌だけど。 どんなアンチでも、麻枝准が業界…

Round a Go! Go!

Round a Go! Go!出版社/メーカー: Liar-Soft発売日: 2007/07/27メディア: DVD クリック: 1回この商品を含むブログ (7件) を見る近頃、暇さえあれば、ずっとパソゲーに時間を注いでたと思う。正直、反省してる。 さて、ライアーソフトの二十作目を飾るファン…

要はライアー信者だという話

ツンデレの次はヤンデレという言葉をちらほら見ます。私も『シンフォニック=レイン』のファルシータとか好きな人間なので、同意したいところです。まあ、ファル様は邪悪ヒロインらしいんですけど。 ところで、mixiのヤンデレコミュ見てたら『サフィズムの舷…