forestは文学。腐り姫は芸術。サフィズムは舷窓。

ANGELBULLET

ANGELBULLET

このタイトルながら、やっぱりは今は桜井光を押さなきゃなと思ったので。DL販売されている『ANGEL BULLET』の話を。
誉めようかとも思ったんだけど、それも違う気がしたので、酷評を少し。
つまり問題は、このゲームを嘘屋信者以外に2800円の価値があると自信を持って薦められるか。という事に尽きる。*1
不可能だとは言わないが、二重の意味で危険だと思う。
一つは、ライアー特有の馬鹿ゲー要素に金を払うことに、意義を見出せない人も多いということ。まあ、これは布教における普遍的な問題なので、別段に強調することでも無いだろう。
このライアー特有の愉快で下世話でしょうもない世界に病みつきになる人だって、存在するわけですしね。
もう一つの大きな危険は、この作品でシナリオライターとしての桜井光の力量を測られてしまうことだ。プレイした人ならお分かりだろうが、この作品にはシナリオ上の意図的な断裂が存在する。
別にそれ自体は良い、果敢な挑戦であると賞賛の声も送ろう。*2
だが、この挑戦は残念ながら失敗している。断絶後のフォローが足りないのと、各ヒロインのED処理に配慮が足りない結果、シナリオが投げ出されてしまった印象が拭えないのだ。*3
だけど、これで桜井光の評価が定まってしまうのは口惜しい。判官びいきだが、『蒼天のセレナリア 』やってから評価は決めて欲しいと思うのだ。
というわけで、個人的には『ANGEL BULLET』は薦めません。いや、三銃士プレイとかブラバッキー夫人とか個人的には大好きなんですよ。土下座調教西部劇とか最高ですよね。(媚び媚び)
そういえば、絵師が『狼と香辛料』と『花守』でお馴染み文倉十なのは、アピールポイントかもしれない。 
メガラフター』でいいからDL販売に回すとか無理なのかなぁ。『ぶるまー2000』を無料にするとか、星空めてお関連以外の作品を取っ付き易くする方向が必要な気がする。
赫炎のインガノック』の発売前に『蒼天のセレナリア 』のレビューを書けたら書きたい。

*1:私個人は定価近くで買ってるし、別に本作に不満も無い。

*2:まあ、ライアーソフト作品全体で見れば、シナリオの方向性のシフトという意味で類似パターンはある。行殺とか。

*3:私見だけど、セーラEDを強制的に最後に持って来る。一通構造で良かったんじゃないかな。