「Fateは文学」をフォローしよう

遥か彼方の彼方から 「Fateは文学じゃない」という記事を読んで、実に正論だと思ってたんだけど、アクセス数上昇を目指し、言葉を弄してみる。
まあ、マジレス始めると、「文学」って何よ?という深い方向にいくらでも進めるわけですが、そんな泥沼は遠慮願いたいので、逃げの一手。
結局、テンプレを最後まで読めば「文学」というのは「新伝奇文学」という奈須きのこオンリーのジャンルを指してるわけなので、好意的に取れば「Fateは文学」という言葉の真意は、「Fateは変だ」という主張なんじゃないかと思うんですよね。
別の言い方をすれば、シナリオ系エロゲーはだいたい「泣き」と「萌え」と「燃え」と「エロ」を基本構成要素にしますが、そこからFateを紐解こうとしたら、どうにも齟齬が大きい。そこで、齟齬を生む奈須作品特有の要素に別名を付けようとした時に「文学」という言葉が定まったという仮説を提唱しときます。*1
少なくとも私個人は、シナリオにおける主人公の莫大な数の死に代表されるような演出に意味を持たせる為には、奈須きのこから文脈を持ってくる種類の読み方が必要なんじゃないかと思ったりするわけです。

Fateは名作だの良作だのという枠を飛び越えて、

今やノベルゲームの聖書ですからね。

エロゲーを超越して、芸術の域に達した文学作品。

そういう意味で、エロゲーの枠を超越して、文学要素をFateは獲得したと言えなくもない。芸術はどうかは個人の主観だし、ノベルゲーで一番売れたらしいから、限定を加えれば聖書の比喩も可能。

きのこ先生だからこそ、成せた偉業だと言えるだろう。

実際Fateに影響を受けて人生観すら変わった人間もちらほらいる

奈須きのこが珍しい作家なのは認めてもいいだろうし、人生観なんて葬式と病人と老人と坊主見るくらいで変わる程度のもん。

空の境界といい、きのこ先生ほど「人間の闇」を描けてる作品は近年にはちょっと無いよ。

正直、これはフォローできない。全文章表現に広げれば、いくらでもある。

よく勘違いされているがな、「ライトノベル」という呼称は相応しくないよ。重厚さが半端じゃない。

確かに厚いよね。けど、川上稔には及ばない。

更に付け加えるなら

奈須きのこの文学とは単なる伝奇ではない

あえてカテゴライズするならば「新伝奇文学」ってとこかな?

前述しました。

結構フォローしたけど、まったく人の記事を持ってくる必要が無かった。論を根本噛み合わせなかったし。
まあ、これだけテンプレが持ってる以上は、良くも悪くも多少は急所を付いてるんじゃないかと割と思ってる。敵を知り己を知れば、という有名な言葉もあることだしね。
毎度のことだけど、ネタとマジを混同しようとして失敗した。次はマジだけで、いまさらFateの話題というか奈須作品全体の方向性の話かな。

*1:個人的には「我執」と呼んでる。どうでもいいけど。