神北小毬

考察好きの憩いの場とでも言うべき小毬シナリオ。
困った時は「実際には小毬は知っているが、トラウマで記憶が抑圧されている。しかし、無意識下で夢世界に干渉うんぬん」で、説明がつくから実に楽です。
小毬シナリオは色々と絵本も含めて暗喩的なモチーフが登場しますが、考察において暗喩の解釈は理論の補強程度の価値しかないので、ばっさりと切ります。
注目すべきイベントは、流れ星観測くらいでしょうか。
夢世界で叶う願いの範囲の広さ。恭介が全ての現象を把握できるわけではないこと。*1この二つが世界観の把握に役に立つことは確かです。しかし、全体から考えると重要なヒントにはならないので、気楽に小毬の私服の寸評でもするのが、正当な楽しみ方な気はします。
小毬の願いは、トラウマの克服(無意識)で問題ないかと思います。小次郎とか兄の真実とかは、小毬は実は知っているがうんぬんで、解決すると楽です。小毬バッドエンドはグッドエンドを補完する形なので、CGは無いですが読んで損は無いです。
個別ルート突入が夢世界のみ展開の始まりとして、問題が発生しないところも小毬シナリオの楽なところです。小毬にとって不都合な出来事は、トラウマを切り離して発生しないので、望んでない様子で無意識には望んでいるという説明が可能でしょう。
あと、古式の死亡を強烈に匂わせる描写がありますね。全員は救ってくれないのが、ダーマエイズムという事かな。

*1:暗喩の解釈になってしまうのですが、八人の中で一人だけ情報伝達に齟齬がある人間がいることも注目に値するとは思います。