「リトバスの世界観について」への補足

よく考えると、『ONE』を未プレイな方も沢山いるわけで、説明が足りなかったと反省しています。作品レベルとしての考察は、既にとっぽい。さんがまとめてくださってるので、自分の考えだけを述べると、現実への対抗軸として存在する虚構として、「夢世界」も「永遠の世界」も捉えられるということです。*1
この種のリトバスにおけるメタな考察は、それこそ とっぽい。さんを筆頭に多くの方がされているので、改めて細かくする必要もないとは思います。ここで言いたいのは、現実に対立するものとしての虚構が、麻枝准の古くからの主題だったということ。
そういう意味において、「夢世界」と「永遠の世界」は同根の存在なんだという趣旨を強調したくて、設定上の共通点を主張したかったわけでは無いんですよ。
「『ONE』をプレイしてれば、分かるよね?」的な読んでる方に依存した舌足らずな文章でした。すいません。
『MOON.』はどちらかと言えば家族がテーマだから、『CLANNAD』で区切りを付けたと考えれば、引退作では『ONE』の「永遠の世界」をメインにすれば、様式美だなという考えがプレイする前から頭の中にあったので、先のような考察になった面はあります。
ですが、指摘されているように、本来の作品レベルを超えた読みを誘発するようなギミックが各シナリオに存在する以上、「虚構」は本作の重要なテーマであることは否定できないと思うのです。
作品の最後で、鈴は終わってしまったものを振り返ります。ここでの一連の独白が、麻枝准の「虚構」に対する姿勢なのだとすれば、本当に凄い人だとしか言えません。*2。一線を退くのは惜しくはありますが、その形で成功すれば多作も夢じゃないわけだし、期待するところも多々と言ったところでしょうか。
長々となりましたが、今度こそ終わりです。次は空鍋かライアー関係で。

*1:とっぽい。さんには、紹介してもらって感謝してます。もっと早く書いとくべきだったんですが、ありがとうございました。

*2:来ヶ谷シナリオに挿入されるモノローグを誰が書いたのかで、多少は意味合いが変わるけど。