ヤンデレブームを振り返りつつ

さてヤンデレブームも下火です。まあ、盛者必衰の理とも言うように、いつかは辿る道なわけで、それ自体は悲しむには値しません。
世間的な認知を受けて、今までは企画段階で落ちていたヤンデレ達が、日の目を見る可能性が確実に増えるだろうと考えれば、十分過ぎるくらいの成果だと思うんですよね。
やっぱり、常に質を求めようとしたら、一定の全体量は必要なわけで、これからもヤンデレ好きには良い時代が続くんじゃないかと楽観視。
不安材料があるかと聞かれれば、やはり桂言葉に象徴されるアレだよね。
もちろん、言葉様ヤンデレブームの牽引役として、八面六臂の活躍をされたわけですが、正直アニメは感心しませんでしたね。
表現統制の話はもちろんあるわけだけど、それ以前の話として、あの最終回はギャグの一歩手前だと個人的には思うんだ。
それは私も含めて見てる人の大多数は、ゲーム版ED知ってるから、疑問に思わないかもしれないけど、あれはヤンデレという世界の話ではないよね。強いていうなら、学園異能の領域ですよ。
劇画スポコン突き詰めたら、アストロ球団になりました。的な完璧なイロモノになっちゃって、桂言葉ヤンデレ足らしめる精神部分が完全にスポイルされてる。
少なくとも私にとってヤンデレというのは、惨劇の結末を導き出して、見る方にショックを与えるための簡単な筋道ではないんですよ。
かくあるべくして、そうなった。という物語無しに、ヤンデレは成立しないとすら思うので、そこら辺だけが今後心配。
邪悪ヒロイン込みの広い範囲なら、それもセーフだろうという意見はありそうですが、個人的にはそれでも、アニメ版の桂言葉はアウト。
あの展開を許容するなら、世界の前に何人か殺しといて欲しい。まあ、どこまでも主観の話だけど。