ユリ熊嵐・一話のとりとめもない雑感

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良く分からなかったというのが素直な感想だったりする。
公式HPのキャラクター紹介を見ると、トップに来るのはクマである百合城銀子なので*1、椿輝紅羽の物語一本で行くのか、もう少し群像劇風に行くのかは二話を以降を見ないと、判断がつかないところではある。
とはいえ、椿と言えば紅であり、百合と言えば白なのだから、作中における椿輝紅羽の特異性は名前からして明らかで、それが百合であり、城(しろ)であり、(白)銀である主人公と響き合うことは間違いない。
逆に一話で謎の失踪をとげる泉乃純花という名前を見て、最初に想像するのは個人的には水栽培の代表格であるヒヤシンスであって、ユリ科に属する花とはいえ、少し毛色が違うという位置づけなのかなと思ったりする。
ウテナ好きとしては、紅羽と純花を見て思い出されるのは、有栖川樹璃と高槻枝織であることは避けれない事態ではある。屋上にいる純花を見て彼女の自死の可能性を考えざるえない紅羽と、屋上で独り自分の好物をついばんでいた純花を比較すれば、どちらがより生きる力に満ちているかは考えるまでもないだろう。
透明な嵐は端的に取るなら、イジメであるわけだけど、抗いがたい同調圧力ぐらいにしておいた方が、より普遍的なのかなとは思う。
正直、クマが何を意味するのかを取り損ねている感触がある。嵐が丘学園の制服と、クマたちが変身した後の扇情的なコスチュームを見比べれば、そこにリビドー的な要素を読み取るのは容易なわけだけど*2、百合城銀子はおそらくヒースクリフト役なわけで、荒々しさとか、複数のレイヤーが想定され、どの程度の射程を考慮すべきなのかが悩ましいところな気がする。
形式的に見れば、紅羽━純花の間にあるS的な悲恋の物語と、紅羽━銀子の間に想定される別の物語が拮抗して、嵐になるということなのかなとか。
「わたしはクマを許さない」と言いつつ銃弾を打つ紅羽のシーンから、LOVE BULLETと記されているアイキャッチに入るのは、おそらく、そのままの意味なのだろうなと思う。
屋上の螺旋階段は、人が登っていくとき白い鳥たちは下降していき、人が降るとき鳥たちが上昇していく。鳥が何を意味するかは判断がつきかねるが、ちぐはぐさのようなものはあって、屋上というのはままならない場所なのだろうという印象は受ける。*3

以上、オチなどはありません。

*1:OPでも中心にいるのは銀子なので、彼女が主役という理解で問題無いのだろうとは思う

*2:ユリには男はいないが、クマにには男がいるわけだし

*3:当然、下にある百合の花壇との対比が存在するのだろうけど