『恋姫†無双』について少々

恋姫†無双~ドキッ★乙女だらけの三国志演義~

恋姫†無双~ドキッ★乙女だらけの三国志演義~

とりあえず無印が終わったので感想めいたものを書きます。
この作品で一番引っかかったのは、「世界の謎」の取り扱いだったのかなとは思います。私みたいなシナリオ喰いのヌルいエロゲーマーからすると「この外史世界というのは果たして何なのか。」というような問いが物語の原動力に一つになって、三人のヒロインがいたら一人くらいのシナリオは、それを中心に動いていくのだろうと思ってしまうのですが、『恋姫無双』ではそういうことは全くありません。
「世界の謎」は主人公を含む男性陣たちだけのもので、ヒロインの側はそこに全くコミットしない。この非対称性が作品のハーレム構造を裏で支えているとも言えるで*1、適切とも評価できるのですが、率直に言ってしまえば退屈ではありました。*2
しかし、その一方で私はこの退屈さが妙にツボであったりもしたんですね。何故かというと、私はいわゆる「名探偵」が出てくる小説の愛好者でして、この退屈さというのは「名探偵」が感じる憂鬱に似てるんじゃないかと思ったからです。
何というか、プレイヤーである私たちにしても、主人公である一刀にしても、『恋姫†無双』の舞台というのが三国志の世界から何かしらの影響を受けたものであることはスタート時点から分かっている。そして、次から次に登場する英傑たちが女性であることも把握され、一部の例外を除いて、このような法則がこの世界全体を覆っているという推論がされます。
この段階において、一刀からすれば英傑たちというのは、世界法則から演繹された一種の解のようなものだと把握されうると思うんですね。愛紗が呂蒙に理由の無い敵意を覚えるイベントが顕著な例ですが、そこでは一刀からすれば自明の「関羽」という初歩的な事柄で全てが理解されえてしまう。頭の方で「世界の謎」とか書いたのも、そこら辺の意識があってのことで、そういうのって、やっぱり憂鬱なんじゃないかなと思ったりしました。そこら辺が、あの外史世界に残るEDが無い理由なのかなとか。*3
要約すると、王の役から降りようとする蓮華たんが一番萌えたというお話。上手く落ちませんでしが、ここら辺で〆

*1:表はおそらく「ご主人様」という呼び名

*2:典型的な前髪系主人公のくせにプレイヤーと記憶の共有が無いとか地味に衝撃だったが

*3:萌将伝。俺は死んだ。