うみねこのなく頃に

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やっとEP4まで終了させました。ここに来ての一括プレイなので、本来の楽しみ方からちょっと外れているのかもしれませんが、なかなか面白ろかったですね。
この作品の魅力はやはり、魔女であるベアトリーチェに寄るところが大きい。傲慢で、下品で、残酷でありながら、所々で見せる人間味に心ほだされてしまいます。実に魅力的なキャラクターですね。EP4まであることが分かっているにも関わらず、EP3のプレイ時には普通に感動してしまいましたよ。不思議なもので、エピソードを重ねるごとに他の登場キャラクターにも愛着が湧いてきて、全員生き残って欲しいものだと思うようのだから、作者の術中に完璧に嵌っています。
私はこのゲームをプレイする前に「殺人事件が美少女ならいいんじゃないか。」と頭の悪いことを呟いて、うみねこを勧められたという経緯があるんですが、ある意味ではその言葉通りの作品だと言えるのかもしれません。
孤島で起こる殺人事件の謎を解くことが、ベアトリーチェを攻略することと等価であるわけですよね。もちろん、その上にさらに多層的な構造があることが作中で示されているわけですが、このゲームの終局は彼女の救済と無関係ではいられないでしょう。
あとはやっぱり、真実を示す「赤字」というギミックは刺激的ですね。常識を盾にしながら非常識な推理を繰り返す作品をそれなりに読んできた身としては、アンチミステリーというのは耳が痛い言葉です。反論の「青字」も含めて、これからの使い方も注目と言ったところでしょうか。
私は存分に楽しみました。*1彼らの結末が幸福な赤字で綴られることを望みつつ、次のエピソードを待ちたいと思います。良作。お勧め。

*1:楽しんでいる、の方が正確かもしれませんね。