Dies irae〜Acta est Fabula〜

Dies irae ~Acta est Fabula~ 完全版初回版

Dies irae ~Acta est Fabula~ 完全版初回版

いつの間にか一月もあと一週間ですね。とりあえず、完成版をプレイし終わったので雑感だけでも。
俗に「怒りの庭」と呼ばれる双璧の片割れにして、ついに真のピリオドを迎えた本作です。私は不心得者なので、前二作は評判を見て買いもしなかったのですが、この完成版は正真正銘の傑作です。プレイ後にもまだ残る心の高ぶりの前には、多少の瑕疵など問題にはなりえません。度し難いほどのバトルオペラが貴方を待っています。やりましょう。燃えましょう。行き着きましょう。ということで、お勧めです。

ここからはいつも違う文体にチャレンジしてみますが、戯言にも劣ること必定なので、流してください。

香純ルート

  1. 天然の進化系ですかね。運用を間違えるとヱヴァ綾波みたいになりそうだが。どうでもいいけど綾波って「美少女」って扱いなの?
  2. 盛り上げない話。フラグの関係からしても、蛍シナリオとセットと考えるくらいがいいのだろう。

蛍ルート

  • 巷で話題の「自分の感情の表出を苦手とし、にもかかわらず思い入れや情が強そう」なキャラですね。私は最終ルートのが一番好きです。
  1. 世界が世界なら、速攻でそけぶされて三巻後には忘れ去られてそう。
  2. ヒロインじゃなかったら、ただのザコ。むしろザコ属性ヒロインなのか。ザコかわいいは正義
  3. 新規に足したという意味では、あんまり存在価値が分からないシナリオ。*1EDは香純の呪いを補完している。

マリィルート

  • 完成版前ではこれがTRUEだったわけで、納得の盛り上がりだが、結論ありきだとは感じた。
  1. 二人の会話を読みつつ「姫宮、君は知らないんだ。君と一緒にいることで僕がどれだけ幸せだったか…」を思い出す。
  2. 血の宿縁を現代風にコンバートすると、本質が実存に先立ってしまうという系になるのか。ところでマリィに「美少女」扱いなの?*2
  3. 「女神」だからなのかもしれないけど、リビドーを刺激しないキャラだと思う。
  4. マリィが世界に溶ける。既知という絶望を抜けるためには、もう一度世界を信じるしかないのだ。確かに正しい。それが私を失望させる。
  5. 誰か言ってるだろうけど、蛇がニートなら、イブはマリィ、原罪こそ永劫回帰

玲愛ルート

  • Q:起源と既知感の関係性を答えよ。A:起源を超えるとそこは既知感だった。
  1. 既知感という一般が存在するのに、個々の特殊にこだわる理由がよく分からない。展開上の都合なのか。ベイの自己満足発言とか持て余す。
  2. バタフライ・エフェクトの極致みたいな展開が多数あるが、全てニートが悪い。
  3. 主人公が絶望に試され切ってるか微妙なのに、勝手に宇宙大戦が始まる。突破は必定であれば、邪魔するものは誰であろうと容赦なし。
  4. 宇宙大戦は宇宙大戦だと判明するまでの盛り上がりが至上。ここまで来ればみんな薄々勘付いているが、ナチ的記号とかもはや邪魔なわけです。
  5. 獣殿一同、純粋な破壊の幻想、神話へと変じている。白眉。
  6. ルサルカ寄りで出るED後のシーンも結構好きだが、本当はニートに全責任を被せる話を書きたかった訳ではない気がするので、もにょもにょ。
  7. 終わってみれば、近年に稀にみる壮大な伽藍だった。plaudite!

個人的にはすっきりしましたが、電波どころか雑音にしかならなかったですね。どう考えても、作品の消化が足りていない。二度とやらないと誓います。二月にはリベンジすると思う。

*1:ベア×ザミは美味しくいただきました。

*2:それが90年代の亡霊だと言うなら、メルクリウスに「雪、無音、窓辺にて」を贈呈してもいいが。