コードギアスについて徒然と。

『皇帝失格』の回を適当に読み飛ばし過ぎだと友人に言われたので、もう一度見たんですが、ナナリーが死んだらこんなもんだと思う。
ルルーシュの盤上のゲームにおいて、キングは自分ではなくてナナリーだったという、それだけの話なのだ。自分の駒が全てなくなり、皇帝にゲームで勝つ方法が存在しなくなったから*1、席を立って直接相手を殴りに行っただけ。
ルルーシュは優しい人間だから、「みんな」と勝ちたかったんだろうが、この局面に入ってやっと誰もが最初に思いつくであろう皇帝暗殺を実行しようとするところに、ルルーシュの持つ根源的な歪みが現れてはいるのだろう。
けど、少しも社会との関係を求めないような今のルルーシュの姿に、私も含めて多くの視聴者は共感できないだろうし、そういうルルーシュの回だから、全体として弛緩した気配を漂わせるいることに、それほどの違和感は覚えなかった。
たぶん、次の回でルルーシュは新しい社会との関係を皇帝との会話の中で得ることになるだろうと思うんだけど、正直そこら辺に興味がない。だって新しい動機は、ここまで積み上げられた物語とは直接的な関係を持たないだろうから。
私たちはこう認識すべきなのではないだろうか「ルルーシュの反逆は失敗で終ったのだ」と。

*1:皇帝の方も盤を半分離れてるし。