上半期で一番印象に残った本について

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『DDD2』が八月に出るそうで、今から楽しみな今日この頃。
たぶん、一巻と同じくらい面白くないんだろうとは思うんですが。ゲームシナリオはあんなに素晴らしいのに、小説になると壊滅的という才能というのは、唯一無二でしょう。
ふと小説の極意を悟って急に面白くなってる可能性とかあるし、奈須きのこの小説はビックリ箱みたいで、楽しいですよね。一巻を最後まで読んだら、最後まで全く面白くなかった時の衝撃は今でも私の胸に残っています。
書評を見ると大体に、読む人を選ぶとか書かれてましたが、選ばれなかった人間こそ幸いです。ゲームを未プレイの人は、『Fate/stay night』の一周目だけでいいからクリアしましょう。物語が好きなら、このゲームと小説の間にある深い深い溝から、何か必ず得るものがあると、少なくとも私は信じています。
強制死亡ルートは無理だから、代わりに叙述トリックを駆使しまくる。「いつでも読み手は俺の掌の上」的な創作者のエゴをあえて抑制しないのが、小説家としての奈須きのこの作風だと思うので、そのスタイルを貫いたまま一般的な面白さを獲得できるのか興味は尽きません。早く二巻読みたいよ、二巻。