境界線上のホライゾン2・下
GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン (2)下 (電撃文庫)
- 作者: 川上稔,さとやす
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2009/07/10
- メディア: 文庫
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この物語は一面においてトーリとホライゾンの物語であることは間違いありません。それは武蔵の人たちが背負う物語が、二人の物語と響き合うような形で書かれているということでもあります。今回はその二つの物語のバランスに難があったんじゃないでしょうか。
言い換えるなら、今回の問題は主人公のあり方の薄さです。葵・トーリの王の資質というのは、「不在」という形でデザインされています。*2彼のいないところで、武蔵の面々がトーリと自らを比べることによって間接的に表現される王の格が、他の二人の王に比べると分かりにくかった。それが全体をまとまりを欠いたものにしてしまった原因かなとは思います。
まあ、次に期待ということで。