ちょ〜イタ

友人からエロゲの感想書けとせっつかれたので、準備もかねて書いてみます。
『ちょ〜イタ』というのはライアーソフトの記念すべき第一弾を飾る作品なのですが、後の傾向を象徴するように馬鹿ゲーのたぐいです。
交通事故にあって透視能力とテレパシーに目覚めた主人公が、意中のヒロインとの満を持したデートで超能力を使って色々する話というのが、簡単な説明でしょうか。
目玉は透視ボタンというシステムなのですが、これはボタンを押すと画面に小さな円が出現し、その円の中ではCGを透視して登場人物*1の服の下を見れるという実にライアーらしい代物です。*2
ストーリーは作品自体が全部で十時間程度であるため、それほど大したものではありませんが、必ずしもヒロインとの交際がEDの要件ではなく、主人公の振り幅が大きいという意味では、ライアーソフト自身からも失われしまった系譜ではないでしょうか。
私個人としては、敵の親玉と意気投合し悪の超能力者になるEDと、ヒロインと何事もなく最後まで行ったものの何年か後に普通に破局を迎えて、そのとき初めて主人公がヒロインのために超能力を使ったことを自嘲するEDが好きだったりします。*3
シナリオを書いたのは高尾登山ですが、この人は善良な人間がちょっとしたことで踏み外すというか、善悪の振れ易さみたいなものを書くのが好きなのかなと、近頃ちょっと仮説を立てていたりします。お粗末。

*1:路上を歩いてるおじさんなども含む。

*2:このときのノウハウが後の『腐り姫』につながっていくという説をどこかで見たが、真偽のほどは確かではない。

*3:敵の馬鹿三人組に応援されて初体験を成功させるエピソードも嫌いではない。